遺産分割完了後に他の相続人から金銭を要求されてしまったケース

概要

依頼者(相続人):子(長男)

被相続人(続柄):母

相手方(続柄):子(次男)

遺産の概要:不動産

解決方法:任意の交渉

争点:相手方との関係の清算

結果:依頼者の希望に沿う形での合意書の作成

解決のポイント

ご依頼の経緯・ご要望

 依頼者は,被相続人の遺産分割の話が終わった後数年経過してから共同相続人である弟が突如として金銭的請求をして来たり,何度も電話や手紙で連絡をしてくるようになったため弟との関係に区切りを付けたいという目的で来所されました。

解決のポイント

 まず,弟と連絡を取り金銭的請求の根拠や依頼者に求めていること等を聴取しました。弟の主張を聞くと,特別寄与を認めるよう求めたり,借用書があるため金銭の返還を求める内容でした。しかし,いずれの主張についても法律上認められるようなものではなかったため,弟の請求には応じられないと毅然とした態度で交渉に臨みました。
 依頼者としては,事件の早期解決を望んでおり,また今後弟との接触を極力避けたいという意向を有していました。そこで,当事務所の弁護士は,依頼者と打ち合わせの上,解決金をいくらか支払う代わりに,今後,依頼者と弟の接触を禁止する内容での合意書を作成する事にしました。
 弟は,解決金の金額や接触を禁止することに難色を示していましたが,弟の主張が本来認められるものではないこと等を指摘し,粘り強く交渉した結果,依頼者の望む内容での合意書を作成することができました。

 

 

この記事の監修者

監修者:西村啓聡

弁護士法人西村綜合法律事務所 代表弁護士

西村写真

注力分野

岡山エリアでの相続分野(遺産分割・遺留分侵害額請求など多数の相談実績)

経歴

東京都内の法律事務所での勤務を経て、岡山県に弁護士法人西村綜合法律事務所を創立。県内を中心に年間約80件の相談を受けており、岡山エリアの相続に強い弁護士として活動。地域に根ざし皆様の拠り所となれるような法律事務所を目指している。