海外在住の相続人に対し、相続放棄をしてもらった事例

概要

依頼者(相続人):母

被相続人(続柄):子

相手方(続柄):父

遺産の概要:不動産

解決方法:任意の交渉

争点:外国在住の共同相続人に対する相続放棄の協力依頼

結果:被相続人から不動産(建物)を購入した買主の相続人らが、所有権移転登記の手続に応じ、手続を完了させることができ、依頼者(相続人)は被相続人の遺産を整理することができた。

解決のポイント

ご依頼の経緯・ご要望

 依頼者は,共同相続人たる元夫と離婚後,被相続人である息子と自宅を購入し2人で生活をしていましたが,息子の死亡に伴い相続が発生したため,依頼者の単独所有に登記を変更しようとしたところ,相続により元夫が共有持分権を相続した状態になったため,相続放棄をして欲しいという目的で相談に来られました。

解決のポイント

 まず,共同相続人である元夫に連絡をとるために現住所を調査したところ外国在住であり詳細な住所が不明であることが判明しました。そこで,元夫の関係者を調査し,連絡先を把握したうえで元夫と連絡を取り,相続放棄をして欲しいと交渉をしました。
 元夫は,相続放棄については承諾をしてくれましたが,海外在住ということもあり手続きに必要な資料の入手や,手続き方法を十分に把握していなかったため,当事務所が裁判所と連携を取り,資料の入手やその他相続放棄手続きに可能な限り協力し,結果として相続放棄手続きを完了することができました。
 コロナ禍の真っ只中ということもあり,書類の郵送等に時間を要することにはなりましたが,粘り強く元夫と連携を取ることで依頼者の希望を叶えることができました。

 

 

この記事の監修者

監修者:西村啓聡

弁護士法人西村綜合法律事務所 代表弁護士

西村写真

注力分野

岡山エリアでの相続分野(遺産分割・遺留分侵害額請求など多数の相談実績)

経歴

東京都内の法律事務所での勤務を経て、岡山県に弁護士法人西村綜合法律事務所を創立。県内を中心に年間約80件の相談を受けており、岡山エリアの相続に強い弁護士として活動。地域に根ざし皆様の拠り所となれるような法律事務所を目指している。